2014年2月22日の活動

 大雪で孤立集落のある秩父へ雪かきに。

【雪かきボランティアの方の道具。電車内】
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 正丸トンネルを越えて、芦ヶ久保のあたりになると、雪の量が格段に増したのが、分かります。
 このあたりは、駅・線路が山に面しているので、山の上から落ちた雪が駅・線路まで積もったのでしょう。

車窓から見えた積雪状況。
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横瀬駅。
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 当然ですが、根雪なので、降った厚みは何倍かでしょう。
 電車内には見るからにボランティアの方が老若男女乗ってます。
 間もなく西武秩父に着きます。

 昨日、秩父市のまだ孤立している地域である大滝地区出身の方と、Facebook上で知り合い、打ち合わせの上、帯同して頂いた。
 今日の秩父訪問の目的のひとつは、雪かきに参加する事で、埼玉で初めての大雪の状況がどうなのか状況把握はもちろん、一部マスコミで書かれている自衛隊の派遣要請が現地の方の感覚ではどうだったのか、お話が伺う事も目的とした。
 まず秩父市の社会福祉協議会内の災害ボランティアセンターで、ボランティア保険の加入手続き。
 (今日帯同して頂いた大滝地区出身の方は、とにかく顔が広かった。伺った所は全て知り合いの所だった。
 なお、災害現場では、集落の地名まで書いてある地図が役に立ちます)
 ボランティアセンターで、秩父市の議員と意見交換。
 昨日情報が欲しいと言われたので、災害対策本部に行ってFBに載せた情報が有り難かったと言われ、良かった。
 現地の議員が情報がないとは思わなかった。

 

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ボランティアの受付。保険(無料)などの手続きをしているところ。
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 秩父・大滝地区へ。
 秩父市役所 大滝支所の知り合いの職員さんとお話していたら、支所長さんがお話下さり、これから向かう地域の大雪の時の状況と現状などを伺う。
 大雪当日は、ループ橋の周囲で、観光バスなどの車両、22名が立ち往生していたが、救助。
 道路が寸断されている1つは、中津川地区。こまどり荘までの5.4km(集落までは4.5km)の区間。シャベルカーで雪をかいて、除雪車で、道路の外側に出す。
 断水している地域が一部あり。もともと集落で水道を運営している所。
 車両通行止めの所を、許可を事前に得て入る。早速、新潟県の除雪車に遭遇。除雪中だったので、一旦戻る。
 各集落を回り、住民の方にお話を伺いながら、ボランティアが必要なら言って下さいと声をかけさせて頂いた。
 栃本地区。区長さん他3世帯の方からお話を伺う(県の対応についても)。「大雪の時は1m30cmくらい雪が積もった。道が開通したのは、一昨日の昼だった(地元業者さんによって)」。
 「除雪に協力した建設業者さんは、除雪を当日夜行なっていて、雪に閉ざされ、2日間孤立(雁坂トンネル付近)。ガソリンが持ったので、何も食わず何とか過ごした」。
 栃本地区の方は「大雪の予報だったので、木曜日の段階で病院に薬をもらいに行って良かった。金曜日は朝から雪が降り出したので」。
 上中地区で1人の方にお話を伺う。「もともと食糧を備えている地域だったので問題なかったが、灯油が切れる寸前で、少し不安があった。昔なら、薪で火を起こしていたが、今はそうはいかないので」「私の住んでいる周りの家は、住んでいない家が何件もある」。
 今回大雪に見舞われた秩父の方に伺った話で、今日一番教訓になった話は、「火曜日に道が開き、診療所が薬を、支所の市職員に頼んで届けてくれた」という話。現在、県内の市で未だに要援護支援者計画を作り終えていない市がある。
 麻生地区。1件のお宅にお邪魔。
 大滝支所の少し先の三十槌(みそつち)地区。「大雪の後、食糧を、セブンイレブンが、いち早く届けてくれた(大滝地区にはコンビニはありません)」。
 上田知事が今日秩父の現場を訪れ、住民の方と膝を交えて話している集会所に合流。雰囲気だけ見て、2,3分ですぐに退席。
 朝は通れなかった道(県道 中津川三峰口停車場線)に戻ると、除雪されており、中津川地区のまだ不通になっている道を行ける所まで更に進み、
トンネルを進んでいくと、トンネルの出口近くの中まで雪が、山から雪崩れて来ているのを生まれて初めて見て、驚いた。ここが、新聞に、雪でトンネルが完全に埋まった写真が載っていた、大滑トンネルだったのだ。
 トンネルの先に集落があった。

 除雪作業の最前線へ。ここから先には進めない。
 除雪作業を中断している少しの合間に、新潟県の除雪車の所まで、かけて行ってお礼を述べる。
 ここまで来ると、両側の山が近く、雪崩の心配が無くはない。
 本当に命がけでやって頂いている。

 雪かき作業現場到着。
 ロープーウェイが以前あった入り口の鳥居の所から河原を橋で超えた所までを、12人で行った。大滝では一番目立つ所なので、ここを雪かきした事は忘れようがない。
 狭山ではもう雪はアイスバーンのようになっているので、プラスチック製のスコップではダメだろうと思っていたが、私がゆきかきした所は、かき氷のような雪質で、全部鉄のシャベルでは、シャベルが重かった。
 一緒に雪かきされた方に作業の合間にお話を伺ったら、都内やさいたま市から来られた、普段、荒川でゴミ拾いをやられているNPO団体の方々で「普段、荒川上流の秩父・大滝地区と交流があり、大雪と聞いて応援に来た」との事でした。有り難い。
 (旧 大滝村の住民は現在800人。小中学校あわせて生徒8人くらいで、旧荒川村地域に学校が統合されるそうだ)
 雪かき作業は、ボランティアの安全の為、4時までにセンターに戻る事になっている。
 作業終了時間まであと30分。赤くきれいな橋が雪にうまって全く通れない。今日初めて会ったボランティアさんと、あと30分でこの橋を通れるようにしようと意気込む。
 結果、驚くべき速さで、橋を渡れるように出来た。ちょうど作業終了時間、みんなで写真を撮った。
 辺りを雪に覆われたこの橋にロウソクを立てたらきれいではないですか?と地元の議員に提案。逆境を利用しなくてはと思った。車で行けるので、よかったら行ってみて下さい。
 雪かき現場を離れる時、住民の方が出て来られて深々と頭を下げられたのを恐縮し、「頑張りましょうね」とスコップを振り上げ、こちらも頭を下げた。

 雪かき作業が終わり、災害ボランティアセンターのある秩父市社会福祉協議会に戻り、秩父の2人の議員、他の場所でボランティアをされた若い方にお話を伺いました。狭山の社協職員とも会いました。
 災害ボランティアセンターの代表の職員の方からは「秩父市に今日、ボランティアが約230人来て、現時点で25ヶ所くらいの所で雪かき作業。明日少なくとも100人以上の人手は必要だと思う。
 小鹿野町では今日40数件のニーズがあったが、人手が足らなかったので、明日はそちらにお願いする事もあるかも知れない」との事。
 今日は何と現場で狭山市民5人と話しました(たまたま話したら、狭山市民だった人も含めて)。
 秩父市街地の主要箇所は、昨日から3日間一部の道路を夜間通行止めにし、昼間出来ない除雪作業を行っている。

西武秩父線の運行状況。
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西武秩父駅発の臨時時刻表。
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 夜は、元県議と会合。
 秩父市の人口(現在6万7千人)は今後20年間、毎年千人ずつ減っていくと市で推計しているとの事。
 秩父札所は、12年に1度、うま年の今年、総開帳。訪れてみてはいかがでしょうか?
 (20時半前まで秩父にいて、22時過ぎに帰宅)