2016年4月3日の活動

那覇空港の書店で、『ナンクルナイサでは会社経営は続かない』という本がありました。
那覇市内の書店へ行き、資料を探す。

自治体議員立憲ネットワーク研修 in 沖縄

0403_01

【沖縄県知事 翁長雄志氏】演題『戦う民意』。(以下)
 本土の人が辺野古新基地反対について「(国に)勝てないなら、やらないほうが」と言うが、本土の人は自覚が無い。それは、本土の人が私に「日米安保に賛 成なのに、なんで辺野古に反対なの?」と聞くので、逆に本土の人に「日米安保に賛成なんでしょ。なんで米軍基地を置かないの?」と聞きたい。侮辱であっ て、これを会った人に短い時間では話せない。国会議員の8割が、沖縄の振興策を分かっていない。沖縄振興策3千億円と言われているが、別枠でもらっている 訳ではない。そりゃ基地受け入れてあたり前と言われるが、米軍統治の間、国庫支出金は1円も無く、予算折衝をした事も1972年まで無いので、予算の一括 計上方式を採っている。他県も何千億円ももらっているが、各省庁別の予算の為、合計が見えないだけ。本土の沖縄出身者は、とってもくやしい。
 本土復帰当時、基地からの収益は沖縄県経済の15%。今はあれだけの基地があって5%。沖縄県経済は4兆円を超える。米軍は最大の阻害要因。とっても迷惑。
 沖縄の歴史的経緯。“うちなーぐち”で挨拶。沖縄は東西1000km、南北400kmに島々がある。沖縄の多様性。沖縄が平和の緩衝地帯になれれば。
 県民ネットは、リベラル。過去私は自民党県連幹事長も務めた。隣同士が保守だ革新だと70年間、いがみ合って来た事を皆さんにご理解頂く事は大変難しい。
 500年前に琉球王朝が出来、1609年、薩摩藩が沖縄に侵攻。1879年、日本政府が併合。標準語を使い、うちなーぐちを使ってはいけない事になり、 良き国民として頑張っていこうという時、太平洋戦争に。唯一の地上戦。10万人の住民が亡くなる。私達の祖父母はうちなーぐちしか使えないから、スパイ扱 いに。1952年、サンフランシスコ講和条約。本土が独立したと同時に沖縄は米軍の統治下に。憲法も、民法も無い。私が21才まで。米軍が犯罪を起こして も、本国に帰ってしまう。
 安倍総理にとっての国家とは『美しい国』の中で語っている「無国籍には存在出来ない。裏を返せば、応分の負担を担わなければ国家は成り立たない」と書か れているが、私達は無国籍。法政大学へパスポートで通っており、菅官房長官も同じ時期に通っていて、感じるものがある。日本政府がパスポートを発行した訳 ではない。戦争の時と講和条約で、沖縄は切り離された。百田さんから「沖縄は基地で食っている」と言われたが、戦争で県民30万人が生き残ったが25万人が収容所に入れられ、故郷に帰る事が出来ず、その間に土地が接収されて、普天間基地が出来た。沖縄の基地に自ら提供したのは1つも無く、全て強制。銃剣と ブルドーザー。家も壊された。戦争で生産手段が全て壊された。
 沖縄の民主主義はヤワではない。自分達で、基本的人権を勝ち取った。沖縄は地方自治の原点。

 

0403_03

【ペリーが日本に初めて来たのは、沖縄】
 ペリーが日本に初めて来たのは、浦賀と言われているが、その半年前に那覇に来た。私はこれを『魂の飢餓化』と呼んでいる。菅官房長官は集中審議の中で「歴史に詳しくない」と言っていたが、本当は知っていたはず。菅さんに「お互い別々の人生を歩んで来たんですね」と言いたい。
 中谷防衛大臣と、抑止力の話をした。中国が尖閣諸島に来て、何をするか分からないから、ミサイルを配備すると言っていた。今後は、与那国や宮古、石垣にも自衛隊が行き、沖縄を要塞化しようとしている。
 日本の安全保障が間違った方向に歩もうとしている。普天間基地に無かった強襲揚陸艦などを、美しい辺野古に配備し、200年間使える基地を造ろうとしている。73.8%も沖縄に米軍基地を置いて、尽くして尽くして尽くし抜いた挙句に、またお前達が差し出せと。泥棒が「返すから、代わりにもう1つ寄こせ」と言うのと同じ。
 『和解』の問題は、地方自治、民主主義の問題になる。最高裁は大体、政府の言う通り。
 地方自治法が国・地方は同等であると変わり、国は是正の指示をしてから、代執行訴訟を行わなければならないから、裁判所が和解の勧告をした。法治国会という言葉を菅さんはよく使うが、ほったらかしにしたほう。地方自治をいかにないがしろにしているか。
 沖縄だけでなく、福島。沖縄の遺骨は今後70年間、年間100体発見される。私が20年前に不発弾対策の予算を国にお願いしたら担当者から「戦争があったのは、沖縄だけじゃない」と言われた。沖縄では不発弾が見つかっても多過ぎて記事にもならない。苦しんでいる福島も「いつまで放射能の話をされるのか」と言われる時が来る。地方自治から日本を変えられるかの瀬戸際に来ている。
 沖縄の子供や、日本の国のあるべき論の為に頑張る。私のその苦労は、70年前、命がけで守って来たおじいちゃん・おばあちゃんの苦労に比べれば、大した苦労ではないと思い、私達は頑張っている。
 にへいで~びる(有難う御座います)。

 

沖縄県 翁長知事と話させて頂き、突っ込んだ話も聞きました。
「国政は、一強で『他弱』がしっかりしていないから、沖縄の人は誰に相談していいか分からない」との言葉を重く受け止めねばと思います。
 私からは「翁長知事が、日本の政治の“希望”です。私達が沖縄の事を伝えます。お体に気を付けて」などとも言いました。

0403_04

0403_05

 

【沖縄戦と孤児院~戦後史と子供の貧困に触れて】立教大 浅井春夫教授。
 沖縄の貧困率は、全国の2倍の29%。この貧困がどこから来たのか。
 戦後、3千人が収容所で亡くなったが、多くが子供。米軍は、子供が元気そうな、都合のいい写真ばかり残している。子供達は十分栄養を与えられず、死ねば近くの山に葬られた。
 沖縄・真栄原という所に200件くらいのソープランドのような所があり、女性が劣悪な状態だった。
孤児院から戦後の福祉は再出発する。戦争で障害者になる。戦争する国としない国の分岐点は、立憲。
 自民党総裁の任期は、最長6年間で2018年9月までで、それまでに改憲を実現したいと、公然と主張し始めている。歴史を踏まえた沖縄デモクラシーを、全国に広げないといけない。

0403_06

翌日(4月4日)の新聞。0403_07

0403_08

0403_09

 

【「沖縄は財政が苦しい」との誤解】
 沖縄県は、国庫支出金以上の税金を納めている。九州・沖縄地区の8県で、4番目の税収。
 昨年鹿児島県を抜き、今年大分県を抜く(沖縄コンベンションビューロー会長の話)。
 「知らなかった」と沖縄の議員に言ったら、沖縄でも知られていないとの事。

 

0403_10

 自治体議員立憲ネットワーク代表 松谷代表「辺野古に代表されるように今、地方自治が脅かされており、沖縄と連帯の道を見出して行きたい」。
 SEALDS 諏訪原健氏(筑波大大学院生)「安倍首相は、想像力が足りない。駆けつけ警護、原発。
 僕自身も奨学金を1500万円既に借りており、そんな事をしている時間があったらバイトしていたほうと言う人がいるかも知れないが、今動かなければ遅い」。
 崎山 沖縄県議「民間船が有事には徴用されると報じられたが、そういうふうに徴兵制が引かれていく」。
 沖縄県議「右翼団体が沖縄県庁の前で毎日のように3,4時間も4年ほど前から「翁長知事は、中国のスパイ」とマイクで言って、街宣車を回している。県議会の自民党は、それに呼応しているように感じる」。

 会終了後も、地方議員と会合。
 「オスプレイは、尖閣諸島の為には必要なのではないか?」との素朴な疑問を、嘉手納町議に教えてもらう。
 「オスプレイは滑走路が1700mないと降りられない。ヘリも尖閣には降りられない。船で行くしかないが、港も無い。
 戦前、かつお漁で使っていたが、戦後は利用しようとしてない。尖閣諸島は国家権力が絡むと面倒。
 普天間が無くなっても、これだけ基地があると、沖縄の住宅街の上をどこでも飛ぶ」。
木更津市議からオスプレイについて聞く。
宜野湾市民の方からのお話。
 若い人は基地に取り込まれてしまっているが、祖父母は戦争を経験。
 市長選挙で“ディズニーリゾート誘致”が、選挙後、ホテルを誘致しようと思ってるに変わった。
名護市議に教えてもらう。「時代は変わって来ており、思想ではなくなっている」。
名護市議の名刺を見て、驚いた。市議会に「軍事基地等対策特別委員会」がある。
宮城県議と震災復興について意見交換。東電への賠償請求(ADR)手続きが、高齢者は出来ないとの事。