2012年2月25日の活動

市民意見交換。

枝野幸男 経済産業大臣オープンミーティング(以下、内容)。
 今この国の借金の金利が上がってどうしようもなくなる状況は1度、終戦直後に経験している。金利が1%2%上がる状況は、決して遠い話ではない。景気が良くなったら消費税を上げようと言う状況には無い。景気が良くなってデフレが解消されたら、金利が上がるのが、経済のしくみ。金利が今のままのはずが無い。借金は国地方合わせ、1千兆円。金利が1%上がったら、10兆円利払いが増える。
 ギリシャの危機は、フランスまで行かないで食い止められそう。
 身を削る事は一緒にやらなきゃいけない。国会議員定数削減。公務員報酬削減は、ある意味、憲法違反ギリギリの事をやっている。恒常的なものにしたら、憲法違反になる。2年間の間に、交渉によって報酬を決められるようにする。自民党時代に出来なかった労使交渉で合意したのが、民主党。
 地方議会のほとんどは、自民党が多数。
公務員制度改革。まだ不十分。省庁の数を減らした事は、プラスよりマイナスが大きい。厚生労働省、国土交通省。経済産業大臣の範疇は、海外では少ないところで3人、多いところで5人の大臣がやっている。省庁の数だけ減る事の無いように、ムダを削らなければならない。

 無駄づかいを無くす事は、着実に前に進んでいるのは間違いないが、反省しなきゃいけない。リーマンショックで税収が10兆円上がった。効率の悪い公共事業をある程度やらなきゃならなかった。
 マニフェストの時系列の見通しは甘かった。あたかも2,3年で出来るような印象を与えた事、民主党に誤解があった事は、認めなきゃいけない。

 天下りは、やめるべき。経済産業の独立行政法人の役員は、公募にした。審査に役所のOBもいれない。石油関係の独立行政法人の役員公募、元資源エネルギー庁長官が最も得票が高く、やむなくそうした。外交交渉は、いきなり民間を登用しても出来ない。
 では、どうしたらいいか。5,10年計画で育てよう。役所もそう言っている。ジョブネックに民間を早い時期にスカウトする。
 口利きはしない。辞めさせようとすると再就職先がない問題がある。年月かけないと。

 事業仕分け。無駄づかいは想定通り削れている。ただし、やめた分のお金の使い方が難しかった。
 例えば、いなかの商店街にアーケードを付けたら、暗くなって客が減ったなんて公共事業はたくさんあった。その公共事業をやめた分のお金をゼロに出来ない。商店街がチャレンジするメニューの補助金制度を創設した。そういう事が商店街対策だけでなく、あらゆる所で起きた。削った予算の7,8割がそういう類似した所に行っているのは、想定外だった。
 でも、ムダは着実に減っている。
 アピールがうまくない。政策のメリハリの問題もある。参議院で野党の理解を得るのに、理念で突っ張る所と、妥協する所と、もうちょっと努力する必要がある。

 縦割りの問題。行政刷新会議でやっている。どういう切り口にしても、その切り口で「縦」になる。
 稼げない文化は文化庁、稼げる文化は経済産業省で行う。縦割りの弊害は政治の問題。役所の縦割りに政治が振り回されずに、大臣レベルで柔軟に話をする。事務所を1箇所にするなど。

 橋下市長の貯蓄税の考えについて。使わないで持っている事に税金がかかる事は一理ある。資産の偏在の解決にもなる。将来の為にやむなく貯蓄しているというのが相当のウェイトを占めている。生活を切り詰めて貯蓄をしている人がいる中で、緻密な制度設計が必要。

 復興が遅れているというご意見。例えば、高台に住み替える。住民の皆さんも、海の近くに住み続けたい、将来の子供達の為に高台にという中で、揺れている。それを国がエイヤーと決めていいのか。いつでも動けるように、仕組みと予算が用意されている。こういう事で遅れているのが半分。手続きが遅れている事で半分。復興庁で遅れを取り戻せると思う。

 経済産業大臣に就任した時には、大臣記者会見がネット配信されていなかった。そういった事をはじめ、大臣の役割に慣れないでやっていきたい。