福島県としては、エネルギー需要の100%を再生可能エネルギーでまかなおうというビジョンがある。
いわき市内で、ペレットストーブと太陽光発電を設置している市立江名小学校視察。
木材のチップを燃料にしたペレットストーブ(チップを入れている所)飯能市・群馬県上野村でも、ペレットストーブを推進している。
ペレットストーブを県の交付金を小中学校に毎年数校設置しており、39台整備済み。市内には補助金5万円を出し、57件に設置。
ペレット10kg484円(税別)。
小学校長「現物がそこにある事が一番いい。3年前灯油が高く(18リットル1500~1700円)、ペレットとあまり値段が変わらなかった。完全燃焼なので、カスがほとんど出ない」。
17小中学校で太陽光発電と蓄電池を整備済み。屋根貸し18校。
エネファームは、3万円補助で13件設置。
NPOいわき放射能市民測定室「たらちね」(お母さんという意味)。
震災の年の11月13日に開設。自分達の子供に何を食べさせればいいか分からず、運営委員会を立ち上げて開設したので、女性が中心。
国は食物を100ベクレルまでいいと言っていた(2012年50ベクレルに)が、我が子には1ベクレルも食べさせたくないと思った。
同じ家族であっても裏山に行ってるおじいちゃん、犬の散歩をしている子など生活環境が違うので、数値が違う。測定時間5分。1機550万円。
食材の測定。測定1回3千円くらいかかるところを、500円で測定している。測定器を水のペットボトルが入った段ボールで覆い、他からの影響を避けている。
測定室の開設に合わせて、市も測定を始めたので、私達の活動の影響だと思う。
甲状腺検査を3年間行っており、のべ7500人が検査した。基本、土日祝日検査。早期発見が何よりもの目的。
福島県民の甲状腺ガン・疑い150人。
疫学が専門の岡山大学 津田先生「福島県内の発症率が多い」。DNA検査をやっていないので、原因が分からない。これから増えるというのは、皆共通の見解。検査しなければいけないのは、これから。県内のドクターの協力が得られていないが、県外で協力している人がおり、名前を出していない。
富裕層のほうが、遠くから野菜を取り寄せる事が出来るが、貧富で情報にも差が出来る。開設時、市は「行政に対する反逆だ」と言っていたが、市とは連携しており、本当は県が大事。やさしいお母さんではなく、強い・怖いお母さんというイメージ。
ベータ線の測定をやっているのは、世界でここだけ。
職員10人。理事幹事12人。全員地元の人で運営しているのが特色。腹のくくりが浅いと、『復興をつぶす気か』と言われる事に対処出来ない。放射能の問題を無視して、本当の復興は無い。バッシングは無い。
ここは野戦病院のような存在。年間2千万円くらいの運営費で、設備費が5500万円以上かっているが、96%が寄付で、運営出来ている。社会的インフラ的存在。市から3年間100万円補助が出たが、測定には出せない条件だった。借り入れはしていない。
全国に100か所くらい測定所がある。
精神安定剤を飲んでいる子供も多い。学校で先生に、家で親にも気を使っている。
視察を昼で切り上げ、浦和へ。
県生活協同組合で話させて頂く。
生協連役員さん・県庁OBと会合。