静岡県庁主催、事業仕分けを傍聴。(静岡新聞の記事)
9時40分~4時半までの予定のところ、時間を延長して5時過ぎまで行われた。
以下ここでは私の考えを含めず、どんな質問があったかを中心に一部を記します。
静岡県知事、構想日本代表挨拶
静岡県の事業仕分けは今回で5年目。民主党政権で事業仕分けを行う直前に始めた。
これまで160の事業を仕分け、うち30を廃止提言、49億円の削減効果があった。予算削減が一番の目的ではない。ネット中継の視聴者は千人規模。県民評価経験者10人あたり7人が県政の信頼感が高まったと回答。
仕分け時間は、当初1項目30分間だったが、1時間に変えた。
今年から事業レビューに名称を変更。事業仕分けの目的は、予算削減が主目的ではなく、仕分けを終わらせる事。今年からは、より中身の議論を。国のような悪い縦割りをやめていこう。どの事業を選ぶかの選定が大事。
今日の評価者は、県民評価者82人(無作為抽出5千人の中での応募者)、専門員18人(他の自治体でも事業仕分けを行っており、分野の専門家)。大学生がボランティアで運営補助。3部屋に分かれて審査。
形式としては、専門員がまず質問し、県民評価者のうち3名が質問し、評価を行う。
私はまず、
①「NPO推進事業費」を傍聴(以下、発言)。
22年度に県でNPO実態調査。
京都などでは、NPOがNPOを評価する所もある。
行政からの委託事業が無いNPOがどれだけあるかの指標を出す所も出て来た。
県は、NPOの年次報告書の書面審査だけで、中身の確認はしていない。中間支援のNPO(県内4箇所)に、4,5千万円も使っているのだから、行政として県民に支援してもらえるようにすべきではないか?
単なる講演会・講習会でなく、県民の中に入ってやって頂きたいが?
静岡県は縦に長く、東部はNPOが比較的育っていないので、そこを厚くしてもらいたいが?
<評価>
[大きな効果がある] 専門員1人・県民評価者3人、[一定の効果] 専1県18、[あまり効果ない] 専1県8。
②「コミュニティ施設整備費助成」。
県が関わる必要があるのか?自主防災など欠かせない関わりがある。
実質的に財政支援ではないか?
<評価>
大きな効果 専2人・県5人、一定の評価 専3人・県16人、あまり効果ない 県8人。
③東部地域都市拠点総合整備事業(コンベンション施設)147億円(県67億円)。
沼津駅JR跡地に区画整理事業。県内最大規模の平場の会議室1100人。
21年度の事業仕分けで「改善が必要。県民の意見を聞いて」との結果が出て、企業・団体、女性代表・高校生などと意見交換会を実施した。
東京からコンベンション開催を誘致。
中部にあるグランシップは、学術文化・コンベンション施設。
指定管理料は5年間で5億6千万円。目標達成しなかったら?この期間はこのお金で。5年後はこの事業者かどうか分からない。
リピート利用率に目標を。
修繕費は?耐用年数38年。他の施設で考えると、40億円くらい指定管理料以外にかかる可能性がある。平年割りすると1億円くらい。
NPOの育成、御殿場市がうまくやっている。
利用率の損益分岐点は?毎日稼動すると運営費が賄えるが、現実的には難しいので、このような事業費を予定している。
稼働率100%で収支計画を作っては?利用しやすさから適切な料金設定を重く見た。
指定管理料の比較で示された5県は、県内で3つある所は?ない。6社応募。
国が作ったグリーンピアのようにならなきゃいいなと思う。
来年開業で1日2000人利用としているが、心配でしょうがないが?70~80万人は他の施設で積算した。達成するのは難しい。
経済波及効果は、本当にちゃんと計るべき?
代替施設なら経済波及効果は無い。新規のお客さんが来て、初めて効果がある。と考えると27億円なんてない。
県内にあるハコモノが、どのくらい役立っているか見直す事があって、この施設が出て来たのか?
東部に住んでいるが、どうなのかと思う。宿泊地元4%との事だが、地元が使えるように。
駅に極近いのは、地元の経済波及効果が出ないデメリットがある。
<評価>
大きな効果 専1人・県3人、一定の評価 専3人・県17人、あまり効果ない 県7人。
④公園・緑化整備事業
国の補助対象、総事業費が2億5千万円に満たない事業を対象。県1/4補助金。
近年は年5箇所程度。市町村の意向は、財政上、新たな公園整備が進まない状況にある。緑化率50%の縛りがある。街区公園は0.25haが標準、近隣公園は2ha。
予算額に比べ、決算額が低いのは、使い勝手が悪い。フルに使えるように補助率を変えるなど、違うインセンティブが必要なのでは?
防災と一体となった公園整備が望まれるのでは?
<評価>
大きな効果 専3人・県4人、一定の評価 専1人・県19人、あまり効果ない 県4人。
各項目仕分け終了後、統括セッション。今日行った4項目の仕分けで、何を一番重点にして欲しいか、専門員が発言。
今日の評価結果 一定の評価 9事業、あまり効果がない 3事業。
今後の方向性 重点的に実施 3事業、縮小 2事業
今日1日の評価が終ると、その日評価した項目の中で、来年度以降重点化すべき事業を選択。
事業仕分けのやり方の問題が反省点として出た。ワークライフバランスと男女共同参画が別会場で同時に行っていた。なぜ1つの班でやらないのか。やっている内容も似たり寄ったり。
今日の傍聴者70人、ライブ視聴1654件。
昼休みの時、傍聴者の中で、愛知県の東浦町で事業仕分けを来月12・13日に行う担当職員からお話を伺いました。
京都府亀岡市でも事業仕分けを行うとの事。
また、今日の仕分け司会進行の1人は、元京都府議会議員だったので、挨拶し、閉会後、構想日本の代表の方にお話を伺いました。埼玉県でも行ってはと言われました。
翌日の静岡新聞の記事「UDなど「縮小」 静岡県事業レビュー初日」