市職員葬儀。議会事務局で大変お世話になりました。手作りのケーキを頂いた事もありました。
講演「地熱発電の最新動向と国内ポテンシャル」弘前大学教授 村岡洋文氏。
オーストラリア・ドイツなど高温地熱資源に乏しい・火山の無い国でも地熱発電に着手している。
地熱発電のトップランナーの米国は、2006年国の予算により、マサチューセッツ工科大学が18名の地熱発電専門家を集め、EGS発電(地下深度10Kmまで掘削し、場所を選ばず発電するもの)の将来性を検討。これらにより、火山帯だけでなく、全米で地熱発電が出来、2050年には1億キロワットの発電が可能だとしている。米東部でも150℃以上の発電が可能。
インドネシアは米国に並ぶ地熱大国。国中火山だらけだが、現在ある地熱発電所の大部分はジャワ島西部に集中している。フィリピンのほうが現在発電量は上回っているが、いずれ抜く。1島1島の人口は少ないので、トンガア島などでは50kwくらいが適しており、インドネシアには地熱発電市場がある。05年、2025年までに9500メガワット(MW)とする地熱発電ロードマップを策定。2010年の計画では5年以内に4000MWの増設を計画。
アイスランド(青森市と同じ人口31万人)。地熱・温泉水を全世帯に配管している。2009年の段階で575MWに近付き、既に日本の地熱発電量を抜いている。1930年代は石炭を燃やしたスモッグで空が真っ黒だった。ヒートアイランド化している日本の大都市は、煙は目立たないが、二酸化炭素を可視化すれば、これに近い現状のはず。
オーストラリアは、火山が無いが、深さ5kmで200℃超えている国は珍しい。1MWのバイナリー発電に着手。
ドイツは地熱発電所5つ稼働。3400キロW規模。3.4kmで120℃。
通常1km掘ると30℃上がる。地上が18℃で、3.4kmだと120℃。
ドイツは固定買い取り価格を初めて行った国。現在120か国が導入。
ドイツのアンテルハーチン地熱発電所は、住宅団地のすぐ近くにある。
ドイツの地熱発電が占める割合2050年目標3.5%は非常に意欲的。日本はKwhあたり0.3%。
発電設備容量で日本は8位。国民1人あたりの地熱研究開発予算の1位はニュージーランド、2位スイス、3位ドイツ、韓国9位、日本は18位以内に入っていない。
日本の国土は世界の陸地の0.25%だが、世界の活火山の7.56%を擁している。
日本は世界3位の地熱資源大国(地熱資源量2347万kW、活火山数119個)で、4位以下とは大きな差がある(4位フィリピン600万、47個)。
活動度指数とは、地下何kmで何℃になるかの指数。
国立公園は日本国土の4%。150℃以上の地点は国土の1%で、その8割が国立公園に入ってしまう。
規制緩和を行えばエネルギーの5割をまかなうのは不可能ではない。
90年代に発電量は2倍に増えたが、1997年に新エネ特措法で地熱を除外した。
超党派の地熱発電普及議員連盟が昨年発足。
規制緩和の動きが進んでいる。今年3月12日の読売新聞報道、3月21日環境省が特別地域第2・3種の規制緩和を決断。
地熱に手厚い固定買い取り制度の価格になった。
2万8千も温泉が開発されているのが、日本の特殊性。それならば温泉で発電すれば。
別府などの温泉で冷却機が十数個売れたとの報道。発電し終わった水を浴用に。
72万KWくらいの発電量が見込まれる。
カリーナサイクル。アンモニアの沸点が低いので発電に適している。
日本のタービンシェア5割。
世界最大規模の地熱発電設備は日本企業が得意。
小型バイナリー。3KWが販売されようとしている。ドイツは60kWのシステムを開発中。
青森県は原発推進。立地交付金が無いとうまくいかない。八幡平・くりこまはいいが、他はやや劣る。下北は国定公園の外で、高圧送電線がほぼ通っている。
湯布院・小浜で、70kWのバイナリ―発電を神戸製鋼が工事費6000~6500万円で着手している。
下流側に戻す。1次的に貯留層の圧力下がる。生産ゾーンを冷やしてしまう。
温泉の人が心配しないで済む、熱伝導の層をつかう次世代地熱を検討している。
新たに掘削する場合、深くなればトルクが必要になるので、曲線的にコストがかかる。掘削の低コスト化は石油業界に期待し、地熱の業界では難しい。
RPFはバイナリーのみ。資源エネルギー庁は大きく認めてもいいとしている(以上、講演)。
講演後も先生に直接質問させて頂きました。
講演「全量買い取りスタート後の普及への課題と解決の方策」。地熱技術開発(株)(コンサルタント会社)大里氏。
県単位で地熱の調査を行っている(新潟・静岡・栃木県、東京都)。新潟県が21年に導入可能性調査。(糸魚川のほうが大きいが、民間事業は難しく)松之山温泉で実証実験。新潟県の施策として再生可能エネルギー設備導入時のマイナス金利政策。
発電設備以外で2割くらい電力を消費する。高低差があると、更に動力が必要。温泉設備の老朽化も考慮。
電力会社との系統連系協議に約3か月、仕様検討に約2か月、工事計画書の受理までに約1か月、その後資材発注。
国・自治体で温泉発電無料診断プログラムを。
蒸気タービン発電は、設備的には安いが、130℃以上無いと採算性が取れない。
太陽光の利用率12%、温泉発電90%。
高温温泉の国内ポテンシャルは723メガワット、福島原発1基分。
地熱導入の条件。
ボイラータービン主任技術者がいない場合、200kw。100万円kwがターゲット。
償却が終わって収益が上がる。21年目以降の売電価格がどうなるか。
講演「バイナリ―発電の動向と、カリーナ発電技術」森豊技術士事務所代表。
(バイナリ―とは2つのものからなるという意味)
カリーナ発電(水・アンモニア混合物を熱媒に使用)
地熱発電メーカーのシェアは2010年日本が60%(富士電機が世界シェア1位)。バイナリ―発電はイスラエルのORMAT社が独占していたが最近は、米・欧国が出て来ている。
神戸製鋼はコンプレッサーのシェアが高い。
県庁。
明日の被災地視察事前調査。資料準備。