浜岡原子力発電所(中部電力。静岡県御前崎市)の5号機の中に入るなど視察。
浜岡原発は期しくも今日14日で全炉停止から2年を迎えた。(浜岡再稼働、首長は慎重 新基準適合でも9人否定今日 静岡新聞)(以下、説明・質問のやり取りをまとめました)
浜岡原発は福島原発と同じ構造だが、メーカーは違う。
外部電源は震災時、福島原発は2回線だが、浜岡は6回線あった。タービン建屋は、福島原発は津波対策はなされていなかったが、浜岡は高い所にあり、防水されている。(中部電力・東京電力の両社から今日は説明を受けたが、福島原発と浜岡原発の違いは、施設建設が浜岡のほうが新しい)
浜岡原発は国内で唯一、施設の前面に専用の港を持たない原発。
遠州灘の為、海岸縁から取水すると砂利を多く吸ってしまうので、沖合600mの所から取水している。貝も吸い込んでしまうので、細かく砕いて、カリウムとして販売している。
1854年安政の地震の6mの津波がこの地域の過去最大。
浜岡原発の防波壁。長さ1.6キロ。高さ12mで建設したが、今後さらに4m高くする。
砂丘堤防の後ろに、防波壁を高さ12mで建設したが、今後更に4m高くする。長さ1.6キロ。
原発施設の脇は盛り土し、高さ22~24mに。
1・2号機は平成21年に廃止になり、現在廃炉に向け措置中で、平成47,48年頃までにさら地にする見込みだが、民間の原発で廃炉にするのはここが初めてで、国に細かな基準が無く、基準づくりを待っての廃炉工事になる。今は廃炉工事よりも、津波・地震対策工事を優先している。
1・2号機のある場所も含めて津波対策の工事中。総額1500億円(シビア・アクシデント対策費を除く)。26年度末完了予定。
浜岡原発の現在の発電能力は、合計100万世帯分。発電所社員800人、関連企業社員2千~3千人(稼働中の時よりも定期点検している時のほうが関連企業の社員数は多い)。
使用済み核燃料は現在6千体、浜岡原発にある。
視察では、防波壁・原子炉建屋外壁や、今後整備する敷地内にある取水口の津波対策など敷地内の各所を回りました。
所長からの説明の冒頭は、日本にはエネルギー資源が無い事からでした。
今回の視察で、高さ16mになる防波壁を始めとした浜岡原発の津波・震災対策の最新の状況を見ました。しかし、参加して一番良かった事は、東京電力・中部電力の方とざっくばらんに意見交換出来た事。通り一遍の説明や施設を見ただけでは分からない事を、団体での視察でしたが、最大限質問しました。
福島原発事故は「何重もの厚い壁があるから安全だ」と言われ続けた壁を破って事故が起きた。高速増殖炉もんじゅでの1万件近く点検をしていなかった事が発覚した事からも分かるように、一番大事なのは、原発施設に人がどう関わっているのかだと思う。
埼玉に戻り、大宮で解散後、県庁へ。
観光課から西武線利用促進キャンペーンに使う観光パンフレット500部をもらう。
県議と意見交換。今後の議会改革について。
昨夜泊まった御前崎は、ウミガメの産卵場所で、ホテルの方に伺ったところ、今年5月に入って産卵時期が始まったのが確認されている。
毎年少なくとも150匹~300匹くらいが御前崎で産卵する(親ガメの甲らの大きさは70㎝~1m)。1回の産卵で120個くらい産みます。産卵すると保護され、1か月くらいでふ化する。大人になれるカメは、5000頭に1~2頭と言われているそうです。
今年のウミガメの産卵観察会は、7月20日(土)~28日(日)に行われるそうです。1度見てみたいですね。
一昨日は、「ウェルカメクリーン作戦」と題して、海岸のゴミひろいを自治会・地元企業・市民団体で行ったそうです。また、御前崎中学校の生徒達がの清掃活動は「亀バックホーム大作戦」と銘打っているそうです。